自分の棋風を知ろう!【攻め将棋ってなんだろう?】
こんにちは、噛み煙草です!
この記事では
といった初心者の方向けに、棋風と攻め将棋について解説しています!
基本的なルールから知りたい!という方は、こちらの記事で詳しく解説していますので、参考にしていただければと思います。
[目次]
1.棋風とは
棋風とは「将棋の個性」のことです。棋風はその人の性格が表れるため、人によって異なります。棋風を大きく2つに分けたものが「攻め将棋」と「受け将棋」です。
棋風は得意戦法をつくる上でかなり重要になります。まだ得意戦法を決めてない人は、自分が攻め将棋と受け将棋のどちらに当てはまるのか考えてみましょう!
2.攻め将棋
今回紹介するのは攻め将棋です。攻め将棋の方には、最低限の囲いを組んだら急戦を仕掛ける、駒組の途中であっても相手の隙を見て仕掛けるといった特徴があります。攻め将棋の素質があるのはこんな方です。
とても野蛮ですね。素晴らしいと思います。
将棋は自分の王が詰まされる前に相手の王を詰ませるゲームです。その点において、先に仕掛ける攻め将棋は理にかなっているとも言えます。
次は、攻め将棋のメリットについて見ていきましょう。攻め将棋が合わないと思う方は、こちらの記事で詳しく解説していますので、参考にしていただければと思います。
2-1.攻め将棋のメリット
攻め将棋のメリットとして以下のようなものがあります。
- 主導権を握りやすい
- 一方的に勝てることがある
- 相手の得意戦法を封じることができる
主導権を握りやすいのは大きなメリットです。攻め将棋は自分から積極的に仕掛けます。そのため、こちらが得意な展開に持ち込みやすいです。
素早く仕掛けることで一方的に勝てる可能性があるのも攻め将棋の魅力です。急戦が刺さるとほとんど完封する形になります。
最大のメリットは相手の得意戦法を封じることができる点です。こちらから素早く仕掛けることで、相手に駒組の隙を与えずに攻めることができます。…文章だけではよくわかりませんね💦具体的にどういうことなのか見てみましょう!
相手は陣形を整備していますが…
相手が9四歩と突いた局面です。これは次の7三桂馬を用意した手です(9四歩を突かないと9五角と桂馬を狙う手があります)。相手の理想形は腰掛銀(テーマ図から7三桂馬~5四銀とした陣形)のようですが…
攻め形をつくられる前に仕掛けます!
もちろん組ませません。相手からの攻めがない瞬間をチャンスと見て仕掛けます。この後、同歩4六銀3六歩3八飛車と進んで次の局面です。
相手は何とか攻め合いに持ち込みますが…
このままだと一方的な展開となることに気付いた相手が仕掛けてきました。ここは強気に同歩と取ります。この後は、3七歩成同銀7七角成同桂馬2二角打と進みます。
相手の攻めには迫力がありません
相手は再び角をセットしてきました。これは6五歩打を狙いにした手ですが、いまいち迫力がありません。それもそのはずです。7三桂馬と5四銀を封じた効果で相手の攻め駒が不足しているのです。この隙に追撃をしかけます。
こちらの攻めは急所に刺さっています
4六角打と飛車を狙います。7三桂馬を封じた効果で、斜めのラインが相手の急所となっているのです。飛車と香車を助けるには9二飛車しかありませんが…
こちらだけ攻める展開になりました!
2八飛車と構え直してはっきり優勢です。駒の損得はありませんが駒の働きに差がありすぎます。相手は4六角の効果で飛車と桂馬が使えないのに対して、こちらは飛車角が相手の囲いを睨んでいます。
このように速攻を仕掛けて相手の駒組を制限することで、一気に優勢を築くことができました。
これだけ見ると攻め将棋はとても魅力的です。しかし、メリットが大きい分デメリットも大きいです。次は、攻め将棋のデメリットについて見てみましょう。
2-2.攻め将棋のデメリット
攻め将棋のデメリットとして以下のようなものがあります。
- 無駄な手を指せない
- 攻めが決まらなかったとき難しい
- 逆転されやすい
せっかく速攻を仕掛けても一手無駄な手を指すだけで受けられてしまいます。序盤からミスが許されないのがデメリットです。
相手が強いと簡単に攻めが決まらず、悔しくても引かなければいけないことがあります。攻め切るか、それとも引くのかの判断がかなり難しいです。このあたりの駆け引きの難しさもデメリットになります。
最大のデメリットは逆転されやすいことです。「ずっと勝勢だったのに最後の最後で頓死した…」なんてことがザラにあります。
別に将棋アプリで逆転負けするならまだいいんです。ちょっと悔しいだけですから。
…でも大会では話が変わります。
チーム戦ではもっと変わります。
僕はチーム戦の県大会でやらかしました
…話が逸れましたね。失礼しました。
逆転されやすいのは囲いが弱いことが原因です。攻め将棋は攻めの速度を優先するため、堅い囲いを組む余裕がありません。
さらに、攻めるときは相手に少なからず駒を渡すことになります。すると渡した駒をもとに強烈なカウンターが飛んできます。このカウンターを薄い陣形で受けきる必要があるのです。次の図を見てください。
例えばこの局面です。一見すると何しても勝ちに見えますが、実はかなり危ない局面です。何も考えずに7四馬としてみましょう。すると…
すかさず5七角と打たれます。これ、実は詰んでます。大逆転負けです。
5七角打以下、4九玉5九金打同飛車同銀不成同玉6七桂馬打5八玉5九飛車打まで九手詰めで負けてしまいました…
このように攻め将棋は最初から最後まで気が抜けないのです。
3.まとめ
いかがだったでしょうか。この記事では、棋風とは何かから攻め将棋のメリット・デメリットまで解説しました。簡単にまとめると、
- 棋風とは将棋の個性のこと
- 攻め将棋は相手の得意戦法を封じることができる
- 攻め将棋は逆転負けに注意!
ということでした。この記事が少しでも皆さんのお役に立てば幸いです。
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